花粉症 アレジオン眼瞼クリームは効くのか?
2026-02-25 04:35:27
花粉症の時期となりました。
当院では花粉症、アレルギー性鼻炎にも力を入れております。
花粉症はシンプルに3つに分けると考えやすいです(下記はスタンダードな治療)。
☆鼻炎 ①抗アレルギー(+抗ロイコトリエン)薬の内服、点鼻薬
②超重度:ゾレア注射 体質改善:舌下免疫療法(数年単位)
殆どの方は2月~4月 ①のみの対処療法で乗り切れます。
☆皮膚(まぶたを含む顔面) ステロイド外用or プロトピック(タクロリムス)外用
☆目(眼球) 点眼(抗アレルギー薬点眼、重度はステロイド点眼)
本日のテーマは目(眼球)に対して鳴り物入りで昨年デビューした新薬
:アレジオン眼瞼クリーム(外用=塗り薬)です。
内服・点眼でスタンダードのエピナスチン成分を塗り薬にしたものです。
ここからが一番重要!!
アレジオン眼瞼クリームはマブタの皮膚(下図、赤矢印)に作用するのではなく、
マブタ(皮膚⇒眼輪筋⇒隔膜前葉⇒眼窩脂肪⇒隔膜後葉⇒眼瞼挙筋(or瞼板:軟骨様組織))
を貫いて結膜(眼球)まで成分が到達するという理論:動物実験(下図、青矢印)だそうです。
(セレクト美容塾:克誠堂出版より転載)
マブタ表面の皮膚は極力ステロイド外用を避けたいので、「待ってました」と思ったのですが
製薬メーカーによると皮膚表面(赤矢印)には効果なく、あくまでも上述のとおり貫いて(浸透して)
眼球結膜に達する薬(青矢印)との事、「ガックリ」。効果は点眼と同等との事。
点眼が苦手な子供や老人には良いでしょう。大人は点眼でOK。
さて、院長も目の花粉症に悩まされており、新しもの好きなので
昨年、早速トライ。また数人の患者様にご協力を
いただいて点眼からクリームに変更してトライしましたが、全員却下!!!
肝心な効果が従来の点眼より劣るとの意見。医師同士のネット掲示板でもイマイチの意見。
予想通り。。。眼瞼下垂の手術で、皮膚⇒眼輪筋⇒眼窩隔膜・・・とメスやハサミを使って
やっと眼瞼挙筋に到達するのに。。。仮に浸透したとしても微量でしょう。
解剖学的に無理があるんですよね。眼瞼の解剖を知らない医師などは
相変わらず推奨していますが。。。。
結論:成人は普通に従来どおり点眼でOKと思います。
最新の知見に乗り遅れないように日々勉強していますが、
なんでもかんでも新薬が優れるわけではありません。
次回でも、皮膚科関係の革命的な新薬、期待外れの新薬をまとめてみたいと思います。
男性型脱毛 フィナステリド、デュタステリド値下げしました。
2026-02-11 04:47:12
お馴染みの育毛内服、フィナステリド・デュタステリド内服をインフレに逆行し、値下げしました。
フィナステリド(5α還元酵素Ⅱ型のみ抑制) 1カ月分:税込 4,950円
デュタステリド(同Ⅰ型・Ⅱ型を抑制) 1カ月分:税込 4,950円
初診料 2,200円 (当院受診歴ある場合は無料)
再診料 医師との診察希望が無い限りは無料。上記実費のみ、1カ月分~最大6カ月分まで処方。
下記、解説理由により採血不要です
PSA値測定のため、採血(自費)を推奨するクリニックがありますが、営利主義ですので要注意!
使い分け
男性型壮年脱毛(AGA)の原因となる5α還元酵素Ⅰ型・Ⅱ型があり、
フィナステリドはⅡ型のみ、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両者をブロックして育毛します。
一般的にはフィナステリドで十分です(院長も内服しています)が、
フィナステリドで効果不十分な場合、副作用を考慮した上でデュタステリドに変更します。
主な副作用
①男性ホルモンに関係するので、インポテンツ・性欲減退等
フィナステリド 平均0.73% デュタステリド 平均4.16%
そもそも40歳を過ぎてくれば、加齢・パートナーとの関係(笑)などでリビドー減退
するわけですから気にする必要はないと思います(院長私見)
なお、シルデナフィル(バイアグラジェネリック)50mg 1錠 税込1,100円 (2錠~)
も取り扱っています。
②PSA検査 これが最重要!!!
フィナ・デュタは前立腺癌の指標となる採血項目PSAに影響を及ぼします。
勘違いして欲しくないのは、
☆フィナ・デュタを内服しても前立腺癌にかかりやすくなる事はありません!
☆フィナ・デュタを内服しているとPSA値が低くなり、もし前立腺癌が隠れていた場合
見逃し(誤診)の原因になるという事です。
☆従って、健康診断や泌尿器科の受診の際、問診票に内服している旨を必ず申告してください!
その際に採血するので、申告していれば見逃す事(誤診)はなく大丈夫です。
専門外のクリニックがPSAのみから前立腺癌を診断する方が危険です。
以上が、健康診断・泌尿器科・内科以外がPSA自費採血を推奨するのが営利目的とする理由です。
副乳の手術適応
2025-06-17 09:00:30
当院は副乳の手術を保険で行っているため、手術件数が多いのですが、
実際は、診察して「副乳なのか???」という患者様が多いのです。
ワキを閉めたときに単なるタルミ・皮下脂肪である事がかなり多いのです。
脂肪組織は自費診療で脂肪吸引になります。
逆に真の副乳(乳腺組織)の場合、保険診療で切除(摘出)になります。
一つの目安となる良い症例写真をお見せします。
①ワキを閉めた時
②腕を水平にあげた時(明らかな乳腺組織の塊があります、ここがポイント)
③手術デザインです。正中から切開します。副乳組織で皮膚が
伸ばされていて余剰が生じる事が予測されるため、皮膚切除もします。
④術中です。周囲の脂肪組織(黄色の粒)に包まれた乳腺組織(白っぽい塊)
を摘出します。
④術後です(1カ月)。術前との違いがわかると思います。線状の傷も目立ちません。

この症例のように明らかな副乳のみ保険適応(1ヶ所約3万)となります。
これを参考にしてください。まずは保険適応になるか診察にいらしてください。
手術は後日の予約になります。
第41回日本臨床皮膚科医会総会
2025-04-07 09:05:06
4/5(土)・4/6(日)の二日間は金沢まで学会に参加して来ました。
金沢は院長尾山のルーツの場所でもあり、素晴らしい街です。
学会ついでに「鮨ざんまい」してきました。
今の時流は生物学的製剤注射(bio )、当院でも積極的に取り入れています。
公演も聴衆であふれかえっています。福井医大救急部の林先生の講義は
非常にためになりました。
冷やかしがてら、ちょこっと覗いた美容レーザーの
公演はレーザー業者がスポンサーなので仕方ないのですが、
アカデミズムな前2者の比べると、低レベル過ぎて数分で退散。
美容皮膚科は当院も行っているので否定するつもりはありませんが、
やはり医学はアカデミズムでありたいものです。
イブグリース発進
2025-04-01 12:06:11
イブグリースは2024年5月31日から投与可能となったアトピー性皮膚炎の治療薬です。
ステロイド外用でコントロールが難しい重度のアトピー性皮膚炎に対して
生物学的製剤注射、第1号のデュピクセント注射は当院でも20人以上導入し、
素晴らしい効果を実感しています。
デュピクセントは痒みの原因となるサイトカインの根本:IL-4と末端:IL-13の二個を
ブロックするのに対し、イブグリースは末端のIL-13のみターゲットにしており、
全身的な免疫低下が起こりにくいと言われております。
そして、最大の特徴はデュピクセントは2週間毎の注射を継続するのに対し
イブグリースは安定期に入ったら4週間毎に間隔を空けても効果が保たれると
いうことです。専門的に解説すると半減期(血中濃度が最高値から半分に減少する期間)
が、デュピクセントは半減期5日に対し、イブグリースは半減期21日です。
要は長持ちするわけです。
1本あたりの薬価は互角ですので、イブグリースは事実上半額となるわけです。
生物学的製剤は保険適応でも高価格なのが欠点ですので、これは朗報です。
2025年3月に、重度アトピー性皮膚炎患者さんに対し、当院では1人目となる
イブグリース導入を開始しました。イブグリースの評価はこれからですので
既に実績のあるデュピクセント注射と比較して興味深く経過を見ていきます。
当院では、医学的根拠に基づいた正しく、かつ最新の治療をどんどん取り入れております
のでご相談ください。注意:あくまでもアトピー性皮膚炎の基本のキはステロイド外用です。
ステロイド忌避で、いきなり生物学的注射を希望されてもお断りいたします。
あくまでも正しいステロイド外用をしても困難なアトピー性皮膚炎の患者さん限定です。
これは厚労省・保険診療のルールで決められております。
まずは、当院に初診にご来院をお願いいたします。




















