レーザートーニングの有効性
2013-11-26 10:04:19
久しぶりのブログを書きます。
一昨日の日曜日、横浜で日本美容抗加齢美容医学会に
参加してきました。この学会は湘南鎌倉総合病院の山下理絵先生が
会長で、毎年この時期に横浜で開催されます。私はこの学会に
参加するのは今回が初めてです。会場は山下公園に面した
産業貿易センタービルですが、ちょうど山下公園が紅葉真っ盛りで
銀杏の葉が色づいて絶景でした。
で、今回の目的は当院でも先月導入したQスイッチヤグレーザー
による「レーザートーニングの有効性」の発表を聴講するためでした。
何人かの先生の経験に基づく症例解説でしたが、その有効性を
確信しました。
当院で導入したのはルートロニック社製です。
普段はフォトフェイシャルは看護師に任せきりですが、
このルートロニックのQスイッチヤグレーザーは扱い易く、
私自ら面白がって照射しています。
当院のHPもこれを機会にレーザーや美容皮膚科サイトを
大幅にボリュームアップしたのでご参照下さい。
値段も比較的安めに設定しております。↓
http://www.kamiyacho-as.com/face/qyagtoning/
埋没法の永久保証は罪悪です
2013-08-14 09:52:35
世間はお盆休みですね。
都心部の通勤電車もいつもより空いております。
当院は昨日と本日のみお盆休みです。
でも院内の床の補修があるので、業者さんが工事をしております。
ご苦労様です。
で、本日のテーマですが
「埋没法が戻った場合の保証について」です。
大手チェーン店の広告で「永久保証」「無料保証」などと甘い言葉が
ささやかれています。この言葉は「良心的」に響きます。
これに騙されてはいけません。
①マブタが厚い人 ②目力がなく「眼瞼下垂」の人、
③無茶な幅広平行二重を希望する人
このような人は土台がダメなので埋没法では何度やって戻ります。
切開法・眼瞼下垂(挙筋前転)・目頭切開を併用したりして
土台から改造しないと無理なのです。
埋没法を何回もしてマブタに何本も糸が入って
マブタの健康に良いわけがありません。結膜や眼球を傷つけて
眼科の先生に怒られてしまいます。
私は埋没法は二回までと説明しております。
当院の埋没法は6点留めでかなり強力と自負しておりますが、
上記①~③のように条件が悪く、6点留め戻ってしまった場合は、
再度6点留をしても戻る確率は高い傾向にあります。
従って三回目は埋没法はお断りし、切開法しかお引き受けしません。
チェーン店の若い先生に「埋没法は何回でも出来る」
と言われた患者様がいらっしゃいますが、とんでもない事です。
逆に①~③の悪条件ではなく、「二重の手術は初めて」と
いう患者様ならば、まずは埋没法で十分ではないでしょうか?
全切開法+ROOF切除
2013-08-03 06:11:37
本日は、二重の全切開法の症例です。普通の全切開法ではなく、
ROOF切除を同時に行いまいした。ROOFというのは、
retro-orbicularis oculi fat (眼輪筋下脂肪)の略です。
埋没法と同時にオプションで切除したり、全切開法で通常同時に
切除するのは眼窩脂肪であり、ROOFとは異なります。
ROOFを減量するのは、全切開法で目頭側~目尻側まで
切開して視野を確保しないと不可能でまた、太い動脈もあり、
手間と高度な技術が必要です。ROOFに該当する腫れぼったさは
下図の黒で囲った範囲です。眼窩外側縁~さらに外側の部分
に該当します。↓
奥目の西洋人とは異なり、東洋人特有の出目であることも
相まって、二重にすると目力がついて眉毛下降が起こり、
腫れぼったさがより強調されることが予想されます。
全切開+ROOF切除の一ヶ月後です↓
全切開法単独よりもROOF切除を併用するとダウンタイムは
当然長くなりますが、1ヶ月後でも腫れぼったさの改善が
わかります。最終的な完成は少なくとも3ヶ月はかかります。
その頃には更に腫れが引いてスッキリします。
他院豊胸術後、慢性拡張性血腫
2013-07-23 08:40:57
豊胸術は現在は、アナトミカルタイプのシリコンバッグによるものが
主流です。
本日は、珍しい症例をお見せします。
数年前、他院で豊胸術を行い順調な経過でトラブルはなかったとの
事です。
一ヶ月前より左側のみ突然腫れだしたので、そのクリニックに
駆け込んだのですが、「圧迫すれば治る??」と言われ
相手にされなかたので、当院を受診されました。
診察して、血が溜まっていると判断し針で穿刺して吸引しました。
勿論、シリコンバックを破損しないように細心の注意を払います。
↓左側のみ腫れて大きくなっています。
↓100cc以上の血の塊(血腫・凝固といいます)が吸引できました。
いったんは、これで治まりましたが一週間してすでにまた腫れてきて
しまいましたので、結局は両側とも抜去して出血は治まりました。
↓取り出したバッグは珍しくラウンド型でした。
このように術後は、全くトラブルなく順調な経過で終診としたのですが、
数ヶ月~数年して(何で今さら??という時期に)突然腫れて
来てしまうのをchronic expanding hematoma (CEH)と言います。
日本語に約すと、慢性拡張性(拡大性)血腫となります。
このような状態は極めてマレなのですが、全ての外科的手術後に
起こり得るもので、珍しいものは学会で発表されたりします。
原因は諸説ありますが、はっきりした原因はわかりません。
この症例もシリコンバッグ抜去と血腫(血の塊)を除去しただけで
特に止血はしていない(明らかな出血源があるわけではないので止めようがない)
のに、抜去したら再発がなくなります。これがCHEの特徴なのです。
不思議なものです。
鼻孔縁形成術(鼻孔縁下降術)
2013-07-02 09:02:10
鼻の手術にも色々あり、種々のバリエーションがあります。
正面から見たときに鼻の孔が目立つ人がいます。
ときどき、「正面視で鼻の孔を全く見えなくして欲しい」という患者様が
いらっしゃいますが、全く見えないと鼻の形態として不自然となります。
鼻の孔が目立つ人が、適度に鼻の孔を目立たなくする方法が、
本日紹介する鼻孔縁形成術(鼻孔縁下降術)です。
この方法は鼻の孔自体を小さくするわけではなく、
鼻孔の上縁を下げ、正面視で鼻孔を目立たなくする方法です。
鼻孔の上縁の内側に切開を加え、そのスペースに
耳介から皮膚と軟骨を一塊として採取して移植して、
鼻孔の上縁を押し下げるというものです。
鼻孔の内側ですので全く傷跡も目立ちません。
文字では分かりにくいので近日中にHPの新項目にアップする予定です。
では症例です。
術前
術後
術後は鼻孔の見える面積が少なくなり、患者様もご満足されています。
この手術は局所麻酔で比較的短時間で済み、かつ効果的な優れた術式です。