ケロイドの治療 その②実際編
2014-09-17 08:54:27
前回、ケロイドの治療は大変と書きましたが実際編です。
右胸部に粉瘤(オデキ)を、前医にて切開して処置したとの事です。
手術(全摘)ではなく、切開して膿(ウミ)を圧出しただけなのに
半年くらいしてから徐々に隆起してきてケロイドになってしまいました。
粉瘤本体を超えてケロイドになっています。
胸部はケロイドの好発部位で、「触らぬ神に祟りなし」で、
ステロイド外用や、ステロイド注射で逃げたいところです。
しかし、前医ではあくまでも「応急処置」であり、粉瘤を全摘していません。
従って、粉瘤がまた再発してさらにケロイドが肥大する可能性があります。
このようなときは、あえて粉瘤をケロイド毎切除した方が
メリットが大きいと判断し、全摘出手術をおこないました。
単純切除ではダメNGです。下図のようにジグザグや波型にデザインします。
それにより直線の傷ではなく、ジグザクの傷になり、
張力が分断、分散されてケロイドになりにくくなります。
デザインではかなり角度をつけたつもりですが、縫合後は角度は意外と
ゆるくなります。しかし、ジグザグは保たれています。
術後無事に抜糸しましたが、勝負はこれからです。
長期経過を見なければ評価できません。本当にケロイドは厄介です。
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ケロイドの治療 その①
2014-09-15 07:25:28
ケロイドの治療はなかなか大変です。
生来の体質による場合が多いとされています。
見た目の問題だけでなく、疼痛やかゆみに悩まされます。
ケロイドの塊を切除して単純に縫合すれば良さそうですが、
生来の体質なので、その部分が再びケロイドになってしまいます。
従って「触らぬ神に祟りなし」の諺のように、医師は尻込みしがちです。
それでも少しでも改善するように色々な治療が試されます。
どれ一つ完璧な方法はありません。
ケロイドについてだけで教科書に1冊になりますし、
ケロイド専門の学会・勉強会もあり、その道の専門家が研究しています。
それだけ奥が深いのです。
代表的な治療は、ステロイドの外用・注射、トラニラスト(リザベン)の内服、
手術(切除)、放射線治療などです、詳細は成書にゆずります。
次回はその症例をお見せします。
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green nail (グリーンネイル・緑色爪)
2014-08-19 10:00:31
今日のテーマは爪のお話です。
グリーンネイルは文字通り、足の爪が緑色に変色してしまう状態です。
ジェルネイルは光照射して固める時に縮まって固まるので
爪との間にわずかに隙間ができます。
その隙間に緑膿菌という水回りの常在菌が入り込んで
増殖してしまうことが原因と考えられています。
従って、ネイルを中止して清潔を保つだけでも改善します。
また、爪下の角質に増殖してしまうと抗菌剤の外用や内服が必要です。
いずれにしても、その知識がないと女性はグリーンネイルを隠すために
ジェルネイルをしてしまうという悪循環に陥りがちで永遠に治りません。
中には下品なドス黒いネイルをしているOLさんも見かけすが、
男性目線からはそのセンスは?????
ピンクの可愛らしいネイルならともかく・・・・
そもそもネイル自体で爪は化学変性を起こして爪を痛めてしまうので
医学的には良いこととは思えませんし、
男性目線からしても下品なネイルでデコレーションした爪よりも
何もしない綺麗にカットされた爪の方が自然で好きなんですけどね。
これだから女心がわからないと言われるのだろうなぁ(笑)
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耳垂裂(ピアスによって裂けた耳たぶ)シリーズ
2014-08-05 10:02:49
当院での短時間手術で比較的多いのが、
耳垂裂(ピアスによってさけた耳たぶ)です。今回の耳垂裂は
2ヶ所裂けていて、それを一体化再建しつつ、上方のピアス孔は
温存して欲しいという難題でした。
従ってデザインもジグザグが増えて極めて複雑なデザインとなりました。
耳垂(耳たぶ)が綺麗に修復されて、
且つ希望どおり上方のピアス孔も温存されました。
詳細はHPをご参照下さい↓
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陥没乳頭の手術
2014-07-28 08:35:04
当院は目・鼻・顔面の手術が圧倒的に多いのですが、
バスト関係の手術もしっかりとやっています。
乳頭(乳首)が陥没している状態を陥没乳頭と言います。
生まれつきや、炎症などにより凹んでしまった乳頭を表に出して
正常な形態に再建する手術です。
陥没乳頭は見た目の問題だけでなく、授乳が困難になるという
機能的障害も生じます。従って保険適応となります。
妊娠前に手術を行うのが望ましいと考えます。
美容外科ですと自費で高くなりますので形成外科を標榜する
保険診療機関で手術を受けましょう。
症状の程度により、真皮弁法や酒井Ⅱ法などを使い分けます。
いずれの方法も傷は乳頭・乳輪のシワに同化して殆どわかりません。
また、当然乳管を温存するので授乳機能は維持されます。
局所麻酔または静脈麻酔下で乳頭を下に引き込んでいる
線維性索状物を剥がして治します。↓
術前です↓
術後突出しました↓
詳細はHPをご参照ください。
http://www.kamiyacho-as.com/body/caved_nipples/
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