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皮膚科では暑い時期の定番として、マラセチア毛包炎がありますが、


もう一つは毛虫皮膚炎(茶毒蛾皮膚炎)です。


毛虫や、茶毒蛾の幼虫の毛虫によるものです。


実際に毛虫を視認していないくても、抜け落ちた毒針が


ツバキや山茶花の葉に付着していて、その葉を触ったり


近くを通りがかったりして衣服の隙間から毒針が入り込んで


皮膚炎をおこします。そのため、上肢体幹に多くみられます。


症状は特徴的で、一発で診断できます。


治療はステロイド外用です。

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開院2周年

2015-06-05 08:39:39

本日、6月5日を持ちまして神谷町皮フ科形成外科は


おかげ様で開院二周年を迎えました。


この地域には当院が開院するまでは皮膚科がなく、


また外傷・腫瘍など日帰り手術に対応できる形成外科も


無かったため当院が開院した存在意義は大きいものと


自負しております。


今後も虎の門病院や慈恵医科大学病院などと連携を


とりながら地域医療に貢献していく所存ですので


何卒宜しくお願いいたします。


また、院長 尾山修一のもう一つのライフワークである


顔面(目・鼻・アンチエイジング)に特化した美容外科も


より一層力をいれていきます。


あとはこのブログを定期的に更新していく目標だけが


達成していませんね(笑)


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マラセチアの季節

2015-06-01 08:33:29

6月に入りいよいよ蒸し暑い季節になります。


この時期になると増えるのがマラセチア感染症です。


マラセチア・フルフルという真菌(カビ)によるものです。


この菌は90%の成人には常在菌として生着しています。


この菌による毛包炎(ニキビ様)を「マラセチア毛包炎」、


指頭大の色素斑の症状の場合を「癜風」といいます。


本日は「癜風」です。体にシミが多発してきたと訴えて受診されます。


実は真菌(カビ)なのです。抗真菌薬で劇的に改善します。




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今日の症例は、この患者様の糖尿病の内科かかりつけ医の先生より

ご紹介いただいた患者様です。


定期診察の際に「最近皮膚に出来物が増えてきた」と


患者様から申告があり、専門外という事で当院にご紹介いただきました。



診た瞬間、「アッ」と声をあげそうになりました。

ほぼ同時期に発生してきたという事、ご高齢ということを踏まえ、

我々専門家が診れば瞬時に診断がつきます。

答えは、皮膚腫瘍と言っても皮膚自体の問題ではなく

何らかの内臓悪性腫瘍(癌)が原発の皮膚転移を考えます。

そのうちの一個を直ちに切除を兼ねて病理検査(細胞検査)したところ


結果は予想通りで、悪性リンパ腫という血液系の癌でした。


すでに大学病院にお願いして抗がん剤の治療を開始している筈です。


内臓の病気の一症状として皮膚に異変が生じる事をデルマドロームと言います。


我々開業医は、勤務医をやめると専門高度治療の現場からは


遠ざかることになりますが、このようにかかりつけ医として


初期症状を見逃さないようにするのが務めであり、また誇りと思います。


当院近隣の先生からのご紹介いただく機会が増え


地域医療に貢献できている喜びを実感しているこの頃です。

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固定薬疹

2015-04-21 10:33:09

薬疹というのは読んで字のごとく、内服薬のアレルギー(副作用)で


ジンマシンのようなブツブツ(発疹)が生じる事です。


市販の風邪薬や処方の抗生剤・鎮痛解熱剤が原因となる事が多いですね。


その中で固定薬疹というのは、同一薬物の摂取を繰り返すことにより


特定の同一部位(固定)にのみ繰り返し発疹(薬疹)が起こる病態です。


それを繰り返していると、だんだん炎症後色素沈着(シミ)になってしまいます。


「シミ」との訴えで受診され、実は固定薬疹だったということもあります。


固定薬疹は、口唇周囲粘膜や四肢の同一部位に生じる事が多く、


原因薬は、鎮痛解熱剤(特にメフェナム酸:ポンタール)


テトラサイクリンン系抗生剤(ミノマイシン)などの頻度が多いとされています。


本日の症例は、手指に突然謎の赤い水疱(水ぶくれ)が発症したと


受診されました。一見、ヤケドか虫刺されの水疱に見えましたが、


そのようなエピソードはないとのこと・・・


もしや・・・と思い詳細な問診をしたところ風邪で内科受診され


まさにポンタール(メフェナム酸)を内服しているとの事。


固定薬疹と診断し、今後は避けるように注意しました。


これはこの病名を知っているか知っていないかというだけです。


絶えずあらゆる可能性を考えなければなりません。↓



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