鼻中隔延長症例(主に下方に延長)
2012-06-25 09:44:59
鼻中隔延長の症例です。
今回は主に下方向への延長をした患者様です。
耳の軟骨をちょこっと載せるなんちゃって鼻中隔延長術ではなく、
ちゃんと、鼻中隔軟骨自体をくり抜き採取して
継ぎ足し、延長している正統派鼻中隔延長術です。
①正面術前術後です。
術前は小鼻(鼻翼)より鼻柱部が上方でめり込んでいます。
術後は小鼻より、鼻柱が下方へ延長され、鼻尖も細くなり
洗練された鼻になっています。
②下からのあおり、術前術後です。
術前は丸く、つぶれた鼻尖です。
術後は鼻尖がとがり、鼻孔の形も縦長になっているのがわかります
③斜位術前術後です。
術前は鼻柱が上方に食い込み、鼻翼(小鼻)が覆い被さっています。
また、鼻下も長く見えます。
術後は鼻柱が下方に延長され洗練された鼻になりました。
テルマエ・ロマエ
2012-06-18 02:28:52
先日、映画のテルマエ・ロマエを観てきました。
ストーリーは阿部寛ふんする古代ローマ人が、
現代日本にタイムスリップするというコメディです。
この映画は古代ローマ人役に阿部寛・北村一輝・市村正親・
宍戸開と日本屈指の「濃い顔」の俳優が
そろい踏みすることで話題でした。
阿部寛が現代日本にタイムスリップし、上戸彩をはじめとする
日本人を「平たい顔族」と揶揄するのには笑えました。
西洋人は「ホリが深い」=額・頬・顎が前方に出ていて、目は奥目
東洋人は「のっぺり顔」=顔の凹凸が少なく、目は出目
これは西洋人は狩猟民族なので、外敵から目を守るために
骨格が突出し進化をとげた名残といわれています。
それに対し、東洋人は農耕民族で平和なので、外敵はいません。
従って、特に目を保護する必要がなかったので、骨格が突出せず、
「平たい顔族」になったと考えられています。
ビジネスの世界でも、ハゲタカ外資の「熊の尻を食いちぎる」貪欲さは
狩猟民族の名残ですし、日本人は農耕民族なのでビジネスの
世界でも西洋人に「カモ」にされてしまいがちです。
美容外科の世界でも「平たい顔」はあまり好ましいものではありません。
パッチリ大きな目・スジの通った高い鼻は農耕東洋人の永遠の憧れです。
鼻中隔延長症例
2012-06-14 08:47:42
鼻尖部は顔の中心部に位置し、印象を左右する重要なパーツです。
そこで、鼻中隔延長術が登場します。高度な技術を要し、
熟練した医師が全身麻酔の設備あるクリニックでしかできません。
都内でもかなり限られます。
正しい鼻中隔延長術は、オープン法にて鼻中隔軟骨を採取し、
継ぎ足さなければなりません。
巷では局所麻酔で、耳の軟骨をちょこっと乗せるだけの
「なんちゃって鼻中隔延長術」が横行しています。
当然「なんちゃって鼻中隔延長術」は殆ど効果がないわけで・・・・
で、症例です。
鼻中隔延長は、延長方向を前方or下方に調節できます。
この患者様は鼻尖がつぶれた感じで悩んでおられました。
従って、前方方向をメインに延長しました。
(なお、この症例は他院で鼻筋にヒアルロン酸が注入されていて、
眉間からつながってしまっていて、「象さん」「アバター」「滑り台」
などと表現され好ましくないのですが、今回は鼻尖部だけを
希望されたので、センスのない鼻筋は私のせいではありません)
横方向術前・術後です。鼻尖が前方に延長されました。
斜め方向術前・術後です。食い込んで短かった鼻柱基部が下がり、
鼻下(口唇までの長さ)も短くなった印象を受けます。
菊池直子容疑者
2012-06-12 10:06:54
オウムの菊池直子容疑者が逮捕されましたが、美容外科医・形成外科医
ならば、見た瞬間に典型的な眼瞼下垂と診断します。
右の逮捕時の写真では、
①黒目の露出が小さい(目の開きが悪い・目力がない・眠そうな目)
②額の筋肉で目を開けるので、眉を吊り上げる(マツゲと眉毛が
離れている)
③くぼみ目
と、眼瞼下垂の典型的な特徴を示しています。(当院HP参照)
左のオウムでの写真でも、典型的な日本人顔です。
①腫れぼったい、一重まぶた
②黒目の露出が小さい(目の開きが悪い・目力がない・眠そうな目)
程度の差こそあれ、東洋人顔=一重=眼瞼下垂といっても過言ではなく、
先日のブログでも東洋人は小顎症(下顎骨の後退)多く、
睡眠時無呼吸の原因となることを指摘しましたが、
色々な意味で西洋人に比べると劣っているのは残念なことです。
ネットなどで、菊池容疑者は鼻(鼻尖・鼻翼?)を整形しているのでは?
と話題になっていましたが、私は整形していないと思います。
オウムの時のポッチャリ顔と比べ、逮捕時は(逃亡により)ヤセています。
加齢と肥満かヤセでも鼻の形も結構変わるのですよ。
あご女(その3)
2012-06-08 11:05:25
睡眠時無呼吸症候群(SAS)という病気をご存知の方も
多いかと思います。睡眠時無呼吸は、上気道(空気の通り道)
が閉塞することにより起こります。閉塞の原因は、
首周りの脂肪の沈着、扁桃肥大、気道へ舌が落ち込む、
舌が大きい(巨舌症)、などがあげられます。
一般的にはメタボのデブオヤジのかかる病気という
イメージが強いと思います。隣に寝ているメタボご主人の
イビキに悩まされている奥様もいるかもしれません。
しかし、SASの患者の全てが肥満というのは誤りです。
ひょっとしたらヤセている奥様自身もSASかもしれません。
前回、美容的な面で少しくらいシャクレアゴの方が美人で、
アゴが後退していると間延びした輪郭でイマイチと
お話をしました。それだけではないのです。
必ずしも巨舌でなくても 下顎骨の容積が狭く舌が収まりきらず、
睡眠時(仰向け状態)にノドの奥に舌が落ち込み、
気道を閉塞してしまいイビキ・SASの原因となります。
つまり、睡眠時無呼吸症候群の可能性としても、
アゴが後退している=小顎症(下顎骨が小さい)と考えると、
アゴが後退しているのは望ましくなく、
少しくらいシャクレアゴ(アゴ女)の方が良いのです。
もちろん、美容外科的にアゴプロテーゼやヒアルロン酸で
アゴを出しても睡眠時無呼吸の治療にはなりません。
耳鼻科などの専門機関の受診をおすすめします。
メタボの方はまずその前にダイエットを!