結局、タルミ取りにはどれが良いのか?part2
2012-10-31 08:03:15
では、具体的に率直に述べます。
①サーマクール・ウルセラ(レーザーRF系)
ダウンタイム無し。痛み軽度。効果????
リフトアップ効果は全く期待できず。ハリが出れば良いほう。
お金持ちのマダムがエステ感覚でやるならよい。
身内には勧められない×
②糸のリフト
・ショッピングリフト(リードファインリフト・ウルトラVリフトなど)
昨年から普及しだした数センチの吸収糸を50~100本刺入する。美容鍼。
痛みは軽度、リフトアップ効果は殆ど期待できないが、ハリはしっかり出る。
持続は長くて半年程度。ダウンタイムは数日はかかるので、
その名のとおり、ショッピングのついでにやるという軽いノリでは無理。
サーマクールよりは効果ある。過剰な期待をしなければ身内にも勧められる△
・スレッドリフト(ミラクルリフト・スプリングリフト・シルエットリフトなど)
トゲ付き糸で引き上げる方法。初期に比べると色々改良され、
それなりの効果が期待できる。手術になるので局所麻酔や静脈麻酔が必要。
切らないで済み、効果あるのが売り。10日間程度ディンプル(エクボ)状の
「引き連れ」が出るのが欠点。多少の戻りがあるので、ガッチリと引き上げる。
引き上げるほど「引き連れ」は長引く・・・・身内にはお勧めできる○
③切るリフト(フェイスリフト)
皮膚だけ切除縫合する「なんちゃってリフト」は問題外です。
SMAS(表在性筋膜)やリガメント(靭帯)を操作する方法に各種手術方法があります。
本格的な手術ですので、効果はこれに勝るものはありません。
切開するので耳前部の傷は残りますが、意外と目立ちません。
ダウンタイムは10日間程度で、糸のリフトとあまり差異はありません。
やはり最後の切り札はこれしかありません。身内にお勧めできます◎
結局、タルミ取りにはどれが良いのか?part1
2012-10-29 09:12:23
本日のテーマは↑タイトル通りです。
現時点でのタルミ取りの方法は、主に3つの系統に分かれます。
①レーザー系 ②糸のリフト ③切るリフト
勤務医や非常勤バイト先での経験、患者様の率直な感想など
現在までの経験を含め、私見を述べさせていただきます。
自信を持って、自分の身内や知人に勧められるか?
その一言につきます。レーザー業者関係者各位の方、
あらかじめお詫びしておきます。あくまでも私見です。
まず、絶対にやってはダメなものから・・・・
一時流行った金の糸です。私自身はウサン臭い方法と考えていて
一回も施術したことはありません。
効果も眉ツバどころか顔面に縦横に刺入した金の糸の
アレルギー反応(異物反応)でトラブルが露呈し
日本美容外科学会(JSAPS)では事実上の禁止令が出ています。
それなのに未だに実施しているトンでもない悪徳クリニックがあります。
具体的な分類は次から・・・・・
ミラクルリフト症例
2012-10-24 10:50:05
前回、最近のトゲ付き糸のリフト(スレッドリフト)は、初期の頃に比べ
かなり引き上げ効果が持続するようになった。
と、書きました。しかし、引き上げ効果を出そうと工夫するほど
エクボ状の引き連れが長引き苦労しています(^▽^;)
で、ミラクルリフト症例です。
術前正面
術後3ヶ月正面
正面の比較では、輪郭は僅かに引き締まった程度ですが、
頬の位置が高くなっているのがわかります。
術前斜位
術後3ヶ月斜位
斜位の比較では、ブルドック状のフェイスラインが引き締まり、
法令線も浅くなり、頬の位置も高くなっています。
術前側面
術後3ヶ月側面
側面でも同様にフェイスライン・法令線・頬の高さの位置
が変化し、さらに顎下のタルミ(だぶつき)が脂肪吸引を
していないのに改善しているのがわかります。
この患者様の場合顎が後退(小顎症)しているので、
顎プロテーゼなどで顎を前方に出すと、より引き締まった
輪郭になります。若返り=輪郭の改善ということが
良くわかる症例です。
第35回日本美容外科学会②
2012-10-19 10:23:29
アンチエイジングの手術の代表として、フェイスリフトがあります。
昨今は、スレッドリフトと総称されるトゲのついた糸によるリフトが
主流となりつつあります。今回もいくつか発表がありましたが、
糸のリフトの効果はどれもどんぐりの背比べですが、
あえて順位をつけると・・・・
スプリングリフト>ミラクルリフト>シルエットリフト
というのが、ほぼ共通の見解のようです。
また昨年くらいから普及しだしたのがショッピングリフト・
リードファインリフト・ウルトラVリフトという商品名の美容鍼です。
顔全体に50~100本の短い溶ける糸を埋め込み、糸が溶けるときに
瘢痕収縮作用で引き締めるというものです。
これは、リフトアップ効果は期待できず、ハリ程度でしょうか?
サーマクールよりはマシという感じです。
最近は、切るフェイスリフトの切開線を短くしたミニリフトと
スレッドリフトを組合わせ、ダウンタイムの短くしながら
効果もそれなりに・・・というハイブリッドリフトの発表もあります。
トゲ付き糸も進化してきて高い効果のあるものも
ありますが、意外と侵襲が大きく腫れますし、
(切るリフトではありえない)エクボ状の引き連れが結構長引きます。
私の師匠、ヴェリテクリニックの福田先生が意見として
「糸のリフトも引き連れが長引いてダウンタイムが長いのなら、
切るリフトの方がよっぽどダウンタイムが短いし
糸よりも効果もあるので優位ではないか?」と意見を述べられていました。
私自身も糸のリフトを色々工夫していますが、効果を出そうと
牽引を強くするほど、その代償として引き連れが長引くことに
悩まされていました。私も福田先生と同感です。
アンチエイジングは人類の永遠のテーマですね。
第35回日本美容外科学会①
2012-10-17 08:53:15
忙しいを言い訳にすっかりサボっていました。
一ヶ月半ぶりです。毎日更新するDrは偉いと思います。
夏休みの日記も三日坊主でした・・・・・(*^.^*)
で、先週11(木) 12(金)は形成外科学会系の日本美容外科学会
(JSAPS)に行って来ました。
学会では、新しいネタ探しや手術方法の経時的追従などが楽しみです。
毎度のお楽しみは私の師匠、ヴェリテクリニックの福田慶三先生の
発表です。
学会と言うと学術的で硬派な発表ばかりとイメージされますが、
福田先生の発表はいつもウィットやユーモアに富んでいて
会場の笑いを誘います。
しかし、重鎮の年配の先生方はそのようなお茶目な福田先生を目障りに
感じるような先生もいらっしゃるようで・・・・・
今回も、重鎮の某大学教授が福田先生に絡んでいましたが・・・
当の福田先生は涼しい顔でさらっと交わしていました。
福田先生の勝ちです。
福田先生、今後も楽しい発表をお願いいたします。